fx 無料 インジ
無料インジは強力。でも“足し算すれば勝てる”わけではない
FXを始めると、チャートがとにかく寂しく見えます。
だからMA、RSI、MACD、CVD、ボリンジャー…と無料インジをどんどん追加したくなる。
その気持ち、すごくわかります。
ただ、“無料でたくさん使える”という利点は、裏側で 情報過多 と 描画処理の競合 を招きます。
これは単純に重くなるという話ではなく、プログラム的な視点で言えば、
- 同じ時間軸に複数の計算処理が被る
- 価格確定前のリアルタイム計算が食い合う
- バッファ(インジが使う内部メモリ)が上書きされる
- 描画順序が競合して表示が飛ぶ
という、「相場よりインジ同士がケンカしている状態」 が起きてしまいます。
“バグったように見える”原因は、実は仕組みそのもの
初心者には突然インジが消えたり、ローソク足の位置がズレたりすると
「PCが重いのかな?」
と思いがちですが、実際はもっと技術的な事情です。
MT4/MT5もTradingViewも、インジは
tick(価格変化)
↓
計算
↓
描画
の順に動きます。
ここに3〜5種類の計算重いインジを重ねると、
- 計算順序の遅延
- インジ同士のバッファ上書き
- チャートの再描画エラー
が同時に起きて、結果として “動かない or 消える” が発生するわけです。
つまり「無料だから不安定」ではなく、仕組み的に衝突が起きやすい だけ。
無料インジは“比べて選ぶ”より“削って最適化”が正解
多くのブログは
「おすすめ無料インジ5選!」
という紹介で終わりますが、それを全部入れたら逆効果です。
プログラムが読める視点で言うなら、無料インジの選び方は
- 役割が重ならないもの
- 計算方法が似ていないもの
- ラグ(描画遅れ)の少ないもの
を1〜2個だけ選ぶほうが、結果的に“分析できるチャート”になります。
ライン + 移動平均 + ボリバ(必要なら)
くらいの軽さで、十分相場は読めます。
“補助輪”にしすぎない、という距離感
無料インジは有能です。
でも、あくまでチャートの補足情報です。
- トレンド(波形)
- 高値安値の切り上げ下げ
- サポレジ(水平線)
- ローソク足の勢い
この土台なしにインジを重ねても、かえってチャートが濁ります。
インジは“自転車の補助輪”であり、本体の軸はローソク足と価格そのもの。
補助輪を何本もつけると、逆に走行不能になるのは当然なんですよね。
無料インジは「賢く引き算」で価値が生きる
無料で使えるというメリットを最大化するなら、
数を増やすのではなく、負荷を減らす調整 が最終的に勝ちやすい形です。
- 「これは消していい」判断ができる
- 「重なる計算は外す」視点を持つ
- 「価格が見えないチャートにしない」
“足し算の発想”から“引き算の整備”に変わった瞬間、
無料インジは急に強くなります。
📌まとめ
| 失敗する使い方 | 正しい使い方 |
|---|---|
| 無料だから全部入れる | 役割の異なる数個に絞る |
| インジに答えを頼る | ローソク足 + 補助として使う |
| バグ→PCのせい | 処理競合の仕組みを理解 |
| 重い→消すだけ | 描画・バッファ衝突を避けて最適化 |