fx 反転 インジ
市場でトレードをやっていると「ここで反転するはず」と思って入ったのに、
さらに逆方向へ伸びてしまう…そんな経験は誰でも一度は通る道です。
だからこそ、ネットでは「反転サインを出すインジ」が人気を集めます。
ピンバー、RSIダイバージェンス、MACDクロス、ボリンジャーバンドのバンドウォーク終了など、
名前を変えて同じことを狙っているケースが多いです。
ただ、反転=チャート上の値動きが変化し始めた瞬間であり、これは “未来予測” ではなく
“現在の変化の検知” です。
ここを理解しないままインジに頼ると勝てません。
プログラムを書ける人が強いのは、インジが何を計算して反転と判断しているかを
理解しているからです。
反転インジは「根拠の集合」を視覚化したもの
たとえばRSIのダイバージェンス。
価格は高値更新しているのにRSIは高値を更新できない——
これをプログラムで書くと「直近2点の高値比較」「直近2点のRSI比較」「高値の更新方向が逆」
という単純な三条件です。
ここで大事なのは価格の力が弱っているという“状態”を検知しているだけで、
「ここから必ず下がる」を保証していません。
FXの反転インジが嫌われるのは、初心者が未来予測だと思ってしまう構造にあります。
でも実際は、勢いの変化を示すセンサーと考えた方が正確です。
自分の目でチャートを見て、「ここ勢い止まってるよね?」を補助してくれる指標という認識です。
プログラム視点:反転を検出するロジックはどれも似ている
反転インジは複雑そうに見えて、内部ロジックは3タイプしかありません。
① 振幅の変化(オシレーター系)
RSI / Stochastics / CCI など
→「買われすぎ・売られすぎ」を閾値で判断
→閾値に入り、抜けた瞬間を反転サインにする
② 勢いの変化(モメンタム・MACD系)
→ヒストグラムの縮小
→MAのクロス
→ゼロラインの反転
③ 価格パターン(値動きそのもの)
→高値・安値の更新
→ピンバー、包み足
→ボラティリティの収縮→一方向ブレイク
つまり「反転」を言葉にすると
- 勢いが止まった
- 動きが逆向きになった
- 価格更新が崩れた
この3つだけです。
プログラムを書ける人はこの“抽象化”ができるので、どんな魔法のインジでも中身を
分解できるのが強みになります。
なぜ反転インジだけでは勝てないのか
理由は単純で、市場は一度止まっても再加速するからです。
つまり、再度同じような場所で反転するなら波形でいうダブルトップ・ダブルボトム・山尊という
ことになります。
ダイバージェンスが5分足で出ても、1時間足では強い上昇中なら押し目の可能性が高い。
多くの人は「反転インジの点灯=エントリー」ですが、ベテラントレーダーは
“反転サイン=注意するポイント”として見ます。
つまり、反転は入る理由ではなく、入ってはいけない場所を教えてくれることも多い。
プログラムで考えると理解が深まる例
たとえばRSI反転インジを最小限に書くなら、MQLでもPythonでもロジックは共通です:
- 直近NバーのRSIを取得
- 二点で比較(a < b or a > b)
- 価格の高値/安値の比較と矛盾(=ダイバージェンス)
- 条件成立で矢印点灯
この4工程しかありません。
だから「反転インジの仕組み=高値(またはRSI)の比較」であり、未来の動きを見ていません。
”反転の兆候を見つける” 小さなアルゴリズムの集合体にすぎないのです。
初心者におすすめの使い方
反転の直後に入らない。
これが一番大事です。
反転は一回跳ねてからもう一度戻す“二段階目”が強い。
ここでトレンドラインや移動平均の方向と噛み合えば高勝率。
つまり「反転インジ → 方向 → 形」が揃った時だけ入る。
この順番を逆にしないことが、生き残るコツです。
まとめ
反転インジは夢の矢印ではなく、勢い変化の検知器です。
プログラムを書ける人が有利なのは、中身のロジックが理解できるからで、
「ここは指標がこう計算してるから弱い」
「この値幅だとヒストグラムが縮む」
とチャートの裏側を解釈できるからです。
FXで勝つ人は、反転サイン“単体”を頼りません。
反転→検証→合流のプロセスを淡々と積み重ねます。
インジを“理解するためのツール”として使う人が結果的に強くなっていきます。